国宝 短刀 粟田口吉光(名物 厚藤四郎)を観に行きました

2015年08月10日

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 国宝 短刀 粟田口吉光(名物 厚藤四郎)
 ※写真撮影、ネットへのアップの許可は得ております。
 ※画像にリンクが繋いであるものは大きな写真になります。迫力が段違いですので、クリック推奨です。

 e国宝:短刀 銘吉光(名物厚藤四郎)
 http://goo.gl/ZrOyEE 

 東京国立博物館 本館13室:2015年7月22日~2015年9月23日(一般620円)

 東京国立博物館にて、国宝の厚藤四郎が展示されるということで行ってきました! こちらの刀、上記URLからも飛べますがe国宝さんで見ていて一目惚れをしたものなのです。そして、毛利秀元殿も所有を経たということもあり、何が何でも観に行こうと。
 自分は毛利家が好きなのですが、秀元殿はもうこの世には当然の如くおりませんし、書物でしか知ることが出来ない方です。しかし、その方が所有したものをこうして長い時を経て、自分の目で拝めるというのがロマンであり、感慨深いものであり、不思議でもあり…。そもそもこの刀自体は鎌倉時代のものですし、その時代に作られたものがこうして美しいまま保たれていると思うと、凄い以外の何物でもないですね。

 厚藤四郎の前は同じく国宝である、三日月宗近が展示されていたのですが、そちらは撮影列も凄かったようですね。厚藤四郎も混んでおりましたが、それほどの混みようではなく。譲り合って撮影という感じでした。
 しかし今は夏休みの季節でもありますので、人は多いですね。博物館ですので、グループ見学の方、お友達同士、ご夫婦、お一人でと様々な方々が自由に楽しめる空間であるのは居心地いいです。
 またこちらの博物館は、撮影禁止のもの以外は自由に撮影できます。ネット等へのアップも営利目的でなければ自由です(スタッフさんにも確認済)。しかしやはり写真では生の美しさは全く伝わらないのですよね…。家に帰ってもう一度見ても、やはり違うと…。

 今まで刀にはそれほど興味がなかったのですが、大関ヶ原展で蜻蛉切を見てから何かが目覚めたようです。あの蜻蛉切の美しさは他に類を見ないものですね。人を殺める道具ではあるのですが、美しさに吸い込まれそうでした。同じ天下三名槍である日本号も写真からして美しいですし、生は相当な迫力なのだろうな、と思っております。


 以下、厚藤四郎と長曽祢虎徹の写真です。
 短刀同士の比較写真なども。






 刀も色々なものが展示されておりましたが、特に気に入った二点を写真に収めてきました。
 まずは上記にも載せた、厚藤四郎です。読み方は、「あつしとうしろう」です。

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「国宝 短刀 粟田口吉光 名物 厚藤四郎」
 銘 吉光
 鎌倉時代・13世紀

 京粟田口派の藤四郎吉光は鎌倉時代の伏見天皇(在位 1288~98)の頃の人という。古来、短刀の名手として知られ、地鉄・刃文の冴えに他の追随を許さぬ技量がみられる。名物の呼称は小振りの寸法にもかかわらず重(刀身の厚さ)が極端に厚いことによるものである。

 光ってしまっていて分かりにくい写真ですが、直刃と呼ばれる刃文がとにかく美しい短刀です。
 また厚という名称だけあり、厚くなっております。どうにかその厚さが伝わる写真が撮れないかと試行錯誤したのですが、それが上記にも載せた写真と、拡大写真です。

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 なんとなくでも厚みが伝わりますでしょうか? 特に根本にいくにつれ、かなり増しております。
 短刀なので小さいのですが、厚みがあるので存在感も大きいですね。しかしこれほど厚いのは珍しいそうです。厚いと何か不便な点があるのでしょうか? それともわざわざ厚くして作る必要性がないのでしょうか…?

 短刀はこの他に重要文化財である、「短刀 相州国光」(鎌倉時代・13世紀)も展示されておりまして、これを交互に見比べていらっしゃる方が多かったですね。自分も見比べたのですが、素人目線では中々判別が難しく。一見本当にそっくりな直刃のものでして、茎の部分(本来柄がある部分です)の銘が違うというので判別が付くもので…。しかし心なしかその刀が持ってる雰囲気や光り方が違った気がするのですが、照明のせいかもしれませんし、気のせいの可能性も…(笑)

 その厚藤四郎と相州国光の比較です。
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 重の厚みの比較です。
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 下が「相州国光」なのですが、茎の部分(写真で言う左の部分)に「国光」と彫ってあります。今まで、なんで刀は柄を取って展示するのだろう? と不思議だったのですが、柄があると銘や茎の部分が鑑賞できないということに、今やっと気付きました。
 またやはり厚藤四郎と比べますと重の部分が薄いですね。根本は厚いですが、切先に向けて薄さが際立ちます。
 これは写真でじっくり比べないと、中々肉眼では難しいなとも思いました。あとは目釘穴(丸く穴があいている所)の位置も違うのですね。
 

 国宝で言いますと、他にも「古備前正恒」(平安時代・12世紀)や、「福岡一文字吉房(号 岡田切)」(鎌倉時代・13世紀)もありましたが、自分は「長曽祢虎徹」がとても気に入りました。

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「刀 長曽祢虎徹」
 銘 長曽祢虎徹入道興里
 江戸時代・17世紀

 長曽祢虎徹は越前の甲冑師の出身で、のち刀工に転じて江戸で大成した。甲冑師としての卓抜した鍛錬と、彫金技術により数珠刃とよばれる独自の刃文を工夫した。金象嵌の銘文は試し切りを表し、作刀時期が寛文5年(1665)をさほど遡らないことがわかる。

 というわけでその独自の刃文です。これまた光ってしまって分かりにくいのですが、右の方の暗い部分にはくっきり写っておりました。

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 やはり写真で見ると、新鮮味や感動が薄れるので、実物を拝むのが一番だと改めて思います。
 色々な刀がありますが、この虎徹の刃文の美麗さは心打たれました。拙い感覚ではありますが、うねった部分にとても研ぎ澄まされたものを感じました。

 実は最初は遠くから全体を見て、それほど興味は引かれなかったのですが、間近で眺めて、ハッとしました。そこから全部の刀を遠くからと、間近でを繰り返してひたすら観ていたのですが、自分はやはり厚藤四郎と長曽祢虎徹が好きです。ちょうど隣で観ていたお爺さんが物凄く真剣に長曽祢虎徹をメモを取りつつ、眺めていらっしゃったので、お好きなのだろうな、と。

 刀の素人でも「虎徹」は有名なので知っておりました。
 新撰組局長の近藤勇さんは偽物を使用していたが、本物と信じていたからこそよく切れたというので知っていたという感じです。
 とりわけ贋作が多い刀なのでしょうか。詳しいことは分からないので書きませんが、こちらの虎徹は「真作」です。


 特に印象に残った2つの刀を載せましたが、どの刀も見事でした。ずっと眺めていられますね。不思議な魅力です。
 そして実際に刀を持って歩いていた時代があるということを改めて感じましたが、信じられません。見るからに切れ味抜群ですし、不注意で腕の一本は当たり前に持っていかれそうです。この博物館に設置するスタッフさんも相当な注意を払って設置だと思いますし、考えるだけで気が遠くなる世界ですね。

 しかし、こうして新たに刀などの世界にも目覚めましたが色々な発見が多くて楽しいです。
 博物館ですので、名称などの説明書きもあり、それらを眺めてからもう一度刀を見たり、同じ太刀同士の見比べなど、好きなだけ時間を使って楽しめるので本当に楽しい時間でした。
 そして自分にとって特別であろう物に出会えると、まさに魂を吸い込まれるような感覚になるのだな、というのもこの世界を知って判明した感覚です。
 これからも気になった刀等は観に行きたいですね! トーハクでもまた秋から「長船長光」や、「福岡一文字助真」「大和物(号 獅子王)」なども展示されるようです。期間が異なりますので、チェックしてからがおすすめでしょうか。
 とにもかくにも大満足でした! しかしまだまだ名称など全く覚えられていないので、少しずつ覚えていけたらいいなとも思います。

 そういえば他の展示室に弓矢も展示されておりました。
 矢も何本もありましたが、これを3本をいっぺんには折れないな…と、つい(笑)
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コメント

  1. マリ | URL | 1JkepbtE

    拍手レスです

    スズキさん

     おはようございます! こちらこそご無沙汰しております! またコメントまで頂けて大変嬉しいです!!

     某ゲームファンらしき方々も結構おりましたね~!
     何がきっかけでもこうして色々と足を運ぶようになるというのはいいことですよね! 自分もミーハーなので、きっかけはゲームですが許して下さいと(笑)

     歴史は自分もとんと駄目ですよ! ご安心下さい!
     自分も浅学で申し訳ないのですが、こちらの虎徹は真作なんだそうです。そういえばゲームは贋作でしたよね…? 同じ名前でも色々あるのだな、とも思いました。
     厚藤四郎は人気でしたよ~! 撮影される方も富に多く。

     相州贔屓でございましたか! それでは国光の写真ももっと多く撮ればよかったですね。比較で撮ったものしかないので申し訳ないですが、引けを取らぬ美しさでしたよ!

     実物は本当に全然別物です!!!
     今まで写真と同じくらいだろうなんて考えていたのですが、蜻蛉切でガラリと変わりました。機会ございましたら是非実物を…!
     今現在、福岡で開催されている大関ヶ原展では日本号が確か展示されてらっしゃるとか。どこでもドアで駆けつけたいです(笑)

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